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成層圏気球のリアルタイムテレメトリシステムを作った話

課題

成層圏気球でペイロードを高度30kmに送り出すと、物理的に触ることはできません。気球が未知の場所に漂流している間も、リアルタイムで何が起きているか——温度、気圧、GPS座標、センサー読み取り値——を地上に送り返す必要があります。

これがANCOプロジェクトsoffioneプロジェクトで取り組んだ核心的な課題です。

システム設計

テレメトリシステムは3つの主要コンポーネントで構成されています:

  1. 機上モジュール:センサー付きRaspberry Pi Zero(BMP280で気圧・高度、GPSモジュール、IMU)。データをシリアル化しLoRAラジオで送信。
  2. 地上局:LoRAレシーバーをノートPCに接続。
  3. GUIダッシュボード:Python + PyQt5によるリアルタイムダッシュボード。ライブセンサーデータ、地図上のGPSトラック、高度グラフを表示。

主な技術的判断

4GよりLoRA:4Gよりも高高度で動作するLoRA(長距離)ラジオを選択しました。トレードオフ:帯域幅は低いですが、テレメトリには高帯域幅は不要です。

GUIにはPython:高速なプロトタイピングが重要でした。PyQt5はネイティブ感のあるGUIを提供し、matplotlibを組み込んでライブプロットを実現。

データログ:GUIがクラッシュしても完全な記録が残るよう、すべてのデータを同時にCSVに記録。

学んだこと

  • ハートビートインジケーターは必須——リンクが生きていることを知ることは、データと同じくらい重要。
  • 高高度でのGPSコールドスタートは遅い。打ち上げ前にGPSを初期化すること。
  • 成層圏高度(-50°C)の温度極限はリチウムバッテリーを破壊する。断熱は省略不可。

結果

両ミッションとも成功。soffioneプロジェクトは最大高度約27kmを達成し、テレメトリシステムは飛行中を通じて通信を維持しました。